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2021.04.04 1st Club Meeting 大野部長メッセージ編

平素より早稲田大学ラグビー蹴球部の活動に温かいご声援をいただきありがとうございます。

今回は4月4日に開催した1st Club Meetingにて、ラグビー蹴球部の大野部長が部員に向けて発信した「早稲田の学生として部活動へ向き合う姿勢や期待」についてご紹介いたします。

4月4日の1st Club Meetingは、会場での密を回避するため3回に分けて開催をしました。当日の内容は以下となります。

1.監督挨拶【大田尾監督】
2.部長挨拶【大野部長】
3.稲門体育会 早稲田大学R.O.B.倶楽部会長挨拶【神山会長】
4.運営統括・総務メンバー紹介
5.部則説明【玉澤総務】
6.Team Concept説明【大田尾監督】
7.Waseda Athlete Program説明【佐藤総務】
8.メディカルより【水野メディカルトレーナー】
9.2021年度チームスローガン説明【長田主将】

「2.部長挨拶」では、大野部長が、
・早稲田大学の存在意義のルーツである「早稲田大学教旨」
・大隈重信がその教旨に込めた考え方
・その教旨とラグビー部の活動との連鎖並びにこれからの時代を生きるキーコンセプト
を早稲田の学生として部活動へ向き合う姿勢や期待と合わせて部員に向けて発信しました。

大野部長挨拶要旨

これから皆さんはラグビー蹴球部で競技に打ち込むことになりますが、ラグビー蹴球部の前に「早稲田大学」がつく、つまり「早稲田の」ラグビーをやるということになります。そこで、早稲田大学とは何者なのかということをお話ししたいと思います。

早稲田大学の建学の理念、大隈重信たちがこういう教育をしたいと掲げたものに3つの「教旨」があります。それは「学問の独立」「学問の活用」「模範国民の造就」です。

学問の独立、これは新しく何かを生み出すことです。与えられるだけでなく自ら考え生み出す、これは競技にも通じるものでぜひラグビーでも実践していただきたいです。

学問の活用、これは身につけたり生み出した学問を実際に使うということです。ラグビーでいうと、身につけた体力や技術をグラウンドでどう使うかということです。

そして、最後に模範国民の造就。これは社会貢献できるリーダーを育てるということです。キャプテンだけがリーダーではなく、皆さんひとりひとりがリーダーの自覚を持ってチームのために何ができるかを考え、それを実践していく。ぜひ、そういう意識を持ってもらいたいと考えます。

この教旨は早稲田大学が30周年を迎える時に制定されたものです。その際に大隈重信が「この3つの中で何が一番大切か」ということを語っています。それは模範国民の造就、社会貢献できるリーダーを育てることが一番大切だと言っています。なぜかというと、人間は知識がつくと自分勝手になって犠牲の精神がなくなってくる。それではだめで、人のためになる、犠牲の精神を発揮する人間になってほしいのです。だけどそれはとても困難なことだから、終身努力していくことが大切と語っています。

これらの考えは、現代でも「イノベーション」「グローバリゼーション」「ダイバーシティ」という言葉で表せます。物事の本質、現代でも通用する理念を100年以上前に大隈たちは考えていたんですね。皆さんは早稲田大学の教旨を忘れず、学生生活を送ってください。

また、これらの考えは早稲田大学の校歌に入っています。歌うことで体にしみ込んでいくので大いに歌ってください。そして、校歌の1~3番までに共通して出てくるのは「理想」という言葉なのです。

ラグビーでも現状に満足せず、理想を追い求め続ける。これが100年続く早稲田ラグビーの伝統でありよい点だと思います。皆さんには、この伝統を受け継ぎ、自分を磨いていってもらいたいと思います。皆さんの活躍を心から期待します。

部員たちは、大野部長のメッセージを受け止めて、早稲田の学生としてラグビー部活動に向き合うことの意味を感慨深く聞き入っている様子でした。


次号では、大田尾監督のチームづくりの考え方をご紹介します。

記事・写真:早稲田大学ラグビー蹴球部広報